カダフィ大佐アルが話す

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2009年12月15日

 敬愛なる指導者による日本の明治大学の学生諸君・教授陣への講演

まず始めに、私の息子たちである明治大学の学生諸君ならびにこの由緒ある大学の尊敬すべき教授陣の皆さんに朝の挨拶を申し上げる。そして、福田教授に対しては、このプレゼンテーションと準備に感謝を申し上げる。さらに、この大学を運営される方々のアフリカへの関心に感謝申し上げる。

私は手短にこう申し上げる。「アフリカは残念なことであるが、奴隷制の時代とそれにつづく植民地時代、そして現在の外国勢力による搾取と国内問題への様々な干渉のために粉々に破壊された大陸である。
アフリカは侵犯され、虐待を受けた。他者、中でも白人と人種差別主義者と植民地主義者たちによる悪意ある行為によって最底辺に置かれることになった。そして、現在では欧米やシオニストの会社が略奪している。アフリカは残念ならが惨めさの中で暮らしている。すなわち、アフリカに影響を与える工業国の工場からのガスの排出や温室効果の原因となる大気汚染により様々な病気や後進性や砂漠化や乾燥化が現れている。
現在、残念なことだが、彼らはアフリカを互いに奪い合う餌食と見なしてる。アメリカは「アフリコム」を通してハードな入口から入って来ている。軍事基地、石油の開発、力による石油への保護を通して入り込む。あたかもこの大地には国民がいないかのように、未来がないかのように、住民がいないかのように。

他方で、遺憾なことだが、中国はソフトの入口から入り込んでいる。中国の入口はアメリカの入口のようにハードな入口ではない。しかし、中国はアフリカの住民を空っぽにすること、すなわち、アフリカを3200万平方キロの面積に10億足らずの人口と考えた上で自国の住民のアフリカ大陸への移住を欲しているように見える。アフリカにはインドや中国の溢れる人口を受け入れる空きがあると考えられている。残念ならが、アフリカは現在、この種の冷たい侵略に直面している。
日本にはアフリカに移住させる人口の氾濫というものはない。また、アメリカの入口のようなハードな入口からも入らない。アメリカは国内問題に干渉し、軍事基地を入り込ませ、選挙や統治の種類に干渉し、アメリカにおいては適用されないが、アフリカにおいて彼らが探し求めている事柄に関して、こう言う。「どうしてお前たちはこういうことを適用しないのだ」。彼ら自身はこうしたことをアメリカでは適用せずに、アフリカにおいてそれらを適用させようとするのだ。

これが、アフリカの置かれている状況である。
日本はこういうものでもなければ、あういうものでもない。住民を移住させようと欲している中国のようではない。アメリカのように横暴な軍事力ではない。日本はソフトな入口から、もし日本がアフリカと協力できるならば、有益な入口を入ることができるだろう。しかし、残念ながら、非常に重要なことが1つある。私はこれまで、ずっとすべての階層の日本の友人と語ることを避けてきた。と言うのは、私はいつでも率直に話し、人々の前に真実を明かし、これらの運命に関わるような問題で儀礼的なことは言わないので、私の語ることが彼らを困らせることになるのではないかと思ったからだった。日本について私が語るとき、私は自分の話が人を当惑させるような微妙なところのある話になることを知っている。そのために、私自身と日本の友人たちが困った状況にならないように、これまでずっと日本のジャーナリズムとさえ会うことを避けてきた。

しかし、いまなお皆さんは私に語りかつ話し合うことを求めている以上―そのことを非常に感謝している―、私はこう言おう。「日本は有益な勢力となり得る。またアフリカのみならず、世界から益を得ることができるだろう。しかし、日本は―非常に残念なことだが、あなたがたとの話の中であなたがたが私を困惑させたように、あなたがたも私からの言葉を受け入れてもらいたい-日本は意思の自由のない国であると言える。

日本は第二次世界大戦の中でアメリカの占領下に置かれた国である。非常に残念なことだが、2つの原子爆弾の攻撃を受けた。初めてこの殺人兵器により、途轍もない恐怖に陥れられ、跪いた。野蛮で強大なアメリカ軍が日本に対してもっとも唾棄すべき兵器、すなわち原子爆弾を使った後、それに屈服したのだった。
そのとき以来である、数万のアメリカ兵が日本を占領したのだ。現在、公表されているだけで、約5万人のアメリカ兵が日本を占領している。空軍基地も複数あり、彼らは日本の海に展開するアメリカ艦隊に援護されている。
第二次世界大戦以来、現在まで―いま現在は正確に言えないが―、きわめて直近の数年まで日本は完全にアメリカの支配下に従属していて、あたかも植民地のように見える。つまり、日本は第二次世界大戦においてアメリカの占領下に置かれたのである。もちろん、ドイツは大いに日本に似ている。日本のような偉大な国にとっては、ドイツのような偉大な国にとってさえも、これはきわめて屈辱的な状況であるが、世界のほかの国々のように武装することのないように、そして軍隊として行動をすることがないように強いられているのだ。

現在、日本軍とか日本の武力とか言われることが心配されている。というのは、それは禁じられているからだ。あなた方には自衛隊とか同様の言い方をしなくてはならない。すなわち、きわめて屈辱的なことである。なぜ日本には保持する権利がないのだ―現在、保持しているのだが―。しかし、それは「日本の武力」あるいは「日本空軍」あるいは「日本海軍」等々と呼ばれない。そうするこは禁じられているのだ。なぜならば、日本を軽侮し、日本を従属させることに努めていることの故だ。日本は武力を持っているのだが、「武力」とは語れない。そうではなく、「国民防衛隊」とか、何か同種のものとして、あるいは「自衛」として語られるのだ。これは堪えがたい屈辱である。

日本国民は独創的であり、技術の分野でアメリカと競争することができる。ヨーロッパと競争することも、中国と競争することもできる。強大な国民である。尊厳の中に頭を上げて生きることが求められていた。
奇妙なことである。日本を原子爆弾で攻撃し、その爆弾の影響がいまなお日本人の中に残りつづけている中で、われわれはあたかもアメリカ人の親しい友人のような日本人を見るのだ。これは驚くべきことだ。どうして、あなたは原子爆弾で攻撃し、世界の中であなたを侮辱し、屈辱的な制約を課している者の友人なのか。どうして、あなたがたは自分の父親や祖父や家族を殺戮した者たちの友人であるのか。私は日本とアメリカの間の敵対を呼びかけているのではない。そんなことは決してない。そのことは分かって欲しい。
しかし、私は日本がアメリカの同盟者であり、アメリカの友人であることが奇妙なことに思えるのだ。私は日本人の心の中にはアメリカへの愛があるとは思わない。日本がアメリカの同盟者となるとは思わない!カナダやメキシコがアメリカの同盟者となることはあり得よう。しかし、極東の東方の国である日本は中国あるいはロシア、あるいはフィリピンの同盟者とはなり得よう。だが、日本に強制されたものでない限り、アメリカの同盟者となることはあり得ないことだ。すなわち、それは一種の横暴である。

近年、選挙での自民党の敗北の後、現在は声が上がり、「日本はいつアメリカへの従属から解放されるのか、いつ日本はノーと言うのか」という本が複数編まれたのだと私は考えている。最近出されたこれらの本は、日本における覚醒を証拠立てるものであり、軽侮されていた尊厳を探求することへの目覚めであり、そこへの回帰を示すものである。日本には技術力があり、日本人にはモラルと独創性があるのだが、私はこの日本の技術的な卓越性が日本に尊厳を取り戻し、日本を解放しなかったことを非常に残念に思う。日本はいまなおアメリカの植民地であり、アメリカに従属していると考えられる。
あなたがたは日本からアメリカの基地を撤去すべきだった。日本はアメリカと対等な立場に立つべきだった。そして、日本は自らを防衛する武器を自由に製造すべきだった。

もちろん、私は武装に反対の立場である。私は全面的な軍備の撤廃に賛成するものである。あなたがたの学部の1つが採用しているこのプロジェクトこそは軍備の撤廃と平和である。私はこのプログラムに賛意を表す。しかし、アメリカが原子爆弾を保有する権利を自らに与えているのならば、日本は世界のどの国よりも先に原子兵器を保有すべき国である。と言うのは、日本こそはこの兵器により被害を蒙ったのだからだ。日本には、再び核によって攻撃されないための核の抑止力が不可欠である。
日本がアメリカの支配から自由になり、独立した国となり、自らと世界の平和を防衛する力を持たない限り、日本が到達した高度な技術やこの点での独創的な実績の面から日本にある豊かな可能性が有益なものとなることはない。とりわけ、日本にはエネルギーがなく、国内にエネルギー資源がないのだ。日本は独創の国である。非常に独創的である。その独創は驚異的である。
従って、日本は外国のエネルギーと原料の供給を必要としている。しかし、もし日本の意思が自由でなかったならば、この分野で動くことができない。私は日本の政策をなお追いかけてみる。少なくとも、政治の面から見ると、日本はアメリカが欲するようにアメリカを支持する以外に、たとえば国連での立場を採ることができない。これは非常に屈辱的なことである。

日本にはたとえば、中国あるいはインドあるいは朝鮮あるいはロシアあるいはリビアと利益を共にすることがあるかもしれない。しかし、アメリカはたとえば国連においてこれらの国に反対の立場を採ろうとする。その場合、日本はこれらの国の利益に反し、これらの国との関係に反する。と言うのは、日本はアメリカの立場を支持して日本と利益を共にするこれらの国に反対の立場を採らざるを得ない。この状態が、アメリカの政策に奉仕し、日本が必要とする他の国々との関係を損壊することになるのだ。
たとえば、日本がリビアから石油を輸入すると仮定してみよう。日本はこのエネルギーを必要としてる。しかし、たとえば国連においてアメリカがリビアに反対する立場を採ったとする。それで、アメリカは日本に対してリビアに反対する立場を求める。

一方で、日本がリビアに反対することは日本の国益に沿うものではない。と言うのは、日本はリビアにはそこから石油を輸入するという国益がある。しかし、アメリカは言う。「ノー。私には日本の国益は重要ではない。私にはアメリカの国益が重要なのだ。日本よ、お前には仮にお前のところにリビアとの間に国益があるとしても、リビアに反対してアメリカを支持する投票をせよ」―これはたとえであり、リビアそのものを意味するものではないが―。リビアにとって残念なことである。かくて、日本は本質的な国益さえもアメリカへの従属が原因で脅かされている。

私は世界はもし眺めて見ればこのような地図の中に現れているように新しい地図の中に形成されている。将来の世界では、1つの国家と見なされているヨーロッパ連合は現在は国家に類似したものの中に形作られているのだが、やがては国家となるであろう。そこでは、1つの通貨、1つの軍隊、1つの中央銀行、1つの外交政策を持つことになる。
われわれのもとには、現在はアフリカ連合が形作られている。われわれはヨーロッパ連合と同様に将来において1つの国家と同等のものとなるようにアフリカ連合を作る。
次いで、現在形作られている南アメリカについては、連合が生まれてくるだろう。南アメリカの新しい空間が国家と同等なものとなるだろう。

次いで、国家と同等の北アメリカである。すなわち、アメリカ合衆国は1つの大きな空間であり、1つの大きな国家であるが、それにカナダなどが加わり、全体としてNAFTA地域となろう。
次いで、われわれは別の方向、アジアに達する。そこでは、統一ロシアが現在のままで国家の存立を保ち、中国ももう1つの巨大な存在で現在のままの存立を保つことになろう。さらに、「インドとパキスタンとバングラディシュとブータンとネパールとスリランカとモルディブ」のSAARCという集合体も、やがてパキスタンとインドの敵対関係が消滅すれば、将来これも国家と同等のものとなろう。
次いで、インドネシアとマレーシアと10カ国の加わっているASEANであるが、これもまた1つの国家に類似したものの中で形作られているが、これにはフィリピンも入っている。日本と南北朝鮮が孤立したまま残っている。彼らはどこに存することになるのだろう。そして、彼らの状況は?

世界はこのように形作られている。日本はどこに存立するのだろうか。
日本はそれ自体で1つの空間を形作ることはない。日本はある1つの空間の中に存立することが必要である。もし2つの朝鮮の間に、そして北朝鮮と日本の間に問題がなければ、これらの国家は1つの空間を形作ることができるだろう。しかし、全体としては将来の日本は古い地図の中にある。従って、ここに1つの疑問符がある。日本の状況への疑問符、日本はどこに存立するのだろう。
日本は中国の中にないし、統一ロシアの中にも、ASEANの中にも、SAARCの中にも、ヨーロッパ連合の中にも、アフリカ連合の中にも、アメリカ連合の中にも、南アメリカ連合の中にもない。
あなたがたにはこの疑問について考えることが望まれる。

アメリカは日本がその自分の将来を探索することを望まず、国際社会や国連において日本をまるでアメリカの予備品として使うのだ。アメリカに現在の形で衛星として従属していることを望んでいる。
アメリカの軍隊は日本を恐怖に陥れるために存在する。日本を怖がらせている。「日本よ、もしお前たちが右に行ったり左に行ったりするならば、第二次世界大戦においてお前たちに対してやったように、われわれはお前たちに罰を加えよう。お前たちはわれわれがここにいることを思い起こさなくてはならない」。

これが現在真実として現前していることである。これが残念な状況である。
私はこの問題を私に提起してくれたことを有難く思う。手短に問題について答えたいと思う。
学生諸君、そして福田教授、有難う。もしあなたがたのもとに質問があれば、私の方は用意ができている。

話者/福田教授: 大変に有難うございました、リーダー閣下。

敬愛なる指導者: 有難う。

話者/学生: 指導者、カダフィ閣下に質問します。アフリカ諸国には私たちが必要としている天然資源が多くありますが、アフリカ諸国の成長率と富は非常に低いものです。大陸は天然資源が豊富であるにも拘わらず、経済の不十分の原因は何でしょうか。

敬愛なる指導者: わが息子よ、このことこそ私が話をし、答えたことだ。アフリカは過去の奴隷制の段階とそれにつづいた植民地段階、干渉段階、そして現在の搾取の段階のために非常に劣悪な状況にある。これが原因である。気候変動の影響、工業国は気候を歪めた。砂漠化、乾燥化などの被害がアフリカ大陸に影響を及ぼしている。
日本はもし自由であれば、アフリカを手助けすることができる、と私は語った。しかし、日本はアメリカの支配下にあることの故に、他の国々との間の関係を調整したり、築き上げるための自由がない、ということを私は話した。これが、私のすでに話したことであり、原因である。わが息子よ、ありがとう。

話者/学生: どうも有難うございました。指導者閣下。指導者閣下への質問です。最近、オバマ政権はアフガニスタンにおけるアメリカ軍部隊の増員を決定しました。しかし、私はこの増員は役に立つものではないと考えています。アフガニスタンの状況はますます泥沼化しています。問題を解決するものとはならないと思います。私は個人的には、部隊の増員には反対です。指導者閣下のお立場はどのようなものでしょうか。

敬愛なる指導者: ありがとう。もちろん、立場はまったく明白ものである。バラク・オバマ大統領はおおよそ2011年にアフガニスタンから撤退することを宣言したのである。これが決定されたことであるのは明らかである。部隊を増員するか増員しないかはアフガニスタンにとっては何の関係もない。たとえ部隊を増員したとしても、彼は2011年にアフガニスタンから撤退し、それで済ませるのだ。彼はアフガニスタンへの新たな3万人の兵士の増員は2011年の撤退を実現するためとして正当化したのだ。その軍事上の意味するところは、「撤退の隠蔽」にある。司令官たちがオバマにこのことを進言し、アドバイスしたことは確かなことである。軍事上、君がある場所、ある前線地から撤退したいときは、安全に撤退するために「撤退の隠蔽」と呼ばれている形でこの前線への攻撃を集中する。敵が撤退作戦を追尾したり、邪魔したり、失敗に追い込もうとすることから目を逸らさせるために、敵への集中砲火を浴びせなくてはならない。オバマが派遣しようとしている3万人はアフガニスタンからのアメリカの戦略上の撤退を隠蔽することを意味している。
私はオバマそのものは、現在までのところアメリカの白人の大統領とは完全に違う男だと考えている。彼はベトナム戦争を非難し、イクラ戦争を非難しイラクからの撤退を宣言した。彼はイラク戦争を誤った戦争と見なしている。これは過去のどの大統領も言わなかったことである。
私は彼が日本について語り、日本から部隊を撤退させることを欲している。彼は「日本が自由な国であり、われわれは日本を原子爆弾で攻撃した。再び日本を植民地化することは許されない」と言うことを期待している。これはもちろん、日本国民に懸かっている。
アフガニスタンについては、そもそも9月11日の彼らへのニューヨーク攻撃の故に、そのアフガニスタンでの存在を正当化した。いずれにしても、彼はアフガニスタンの後見人として留まることはないだろうし、アフガニスタンの治安を守ることもない。彼はアフガニスタン政府を非難して言った。「この政府は汚職まみれだ」。また、こうも言っている。「われわれはアフガニスタンの番人として留まることはしないだろう。アフガニスタンは自らで自分たちの治安への責任を負わなくてはならない。われわれは単に援助者に過ぎない。われわれはわれわれの部隊を撤退させることになる」。

このすべてはわれわれには理に適っていることと思える。すなわち、彼の分析、国際政治への対処の試みは現在までのところ真実、理に適っている。実際、私は現在までのところ、私がかつて対立しただけでなく、敵対したすべてのアメリカ大統領と違い-レーガンの時代にはわれわれは戦争にまで到ったのだ―、オバマの政策に満足している。有難う、わが息子よ。

話者/学生: 指導者閣下に質問させて頂きます。私は「緑の書」を読みました。そこには教育についていろいろなことが書かれてありました。まず、第一に教育は多様であること、「緑の書」には多様な教育の源について述べられていました。このことは、どのような意味なのでしょうか。また、教育の主たる目的は何なのでしょうか。日本では現在教育問題で論争が起きています。指導者閣下のお考えでは、教育が力を注ぐべき主たる目標とは何でしょうか。いくつか実例をお示しいただけないでしょうか。

敬愛なる指導者: わが息子よ、私は「緑の書」が教育について語っているのは知っている。しかし、君の質問ははっきりとしない。正確には君が何を言わんとしているのか理解できないのだが。
(敬愛なる指導者は「緑の書」で教育について第3章が語る部分を読んだ。すなわち、「教育は若者たちが教室の机に向かって-いま諸君が座っているように-決められた時間内に印刷された教科書で学ぶことを強制されるこれこれの組織だったカリキュラムでも、これこれの分類された教科でもない。この種の教育は―現在世界中のあらゆるところに流布しているが―、自由に反対する方法である。
義務教育というのは、世界の国々が若者に強制することができる度に自慢しているものである。それは自由を抑圧する方法の1つである。それは人間の才能への強制的な抹殺である。それは人間の選択を強制的に方向付けすることである。
独裁的な仕事は自由の殺害である。と言うのは、それは人間に自由な選択と独創と輝きを禁じるものであるからである。
人間が何らかのカリキュラム化された教育を強制されることは独裁的な行為である。
人間を教育するために特定の科目を強制することは独裁的な行為である。
義務教育および組織化されたカリキュラム教育は現実には大衆の強制的な無知化である。
公的なカリキュラムを通して教育のコースを規定し、人間にそれを強制し、公的に科目と学ぶべき知識を規定しているすべての国家は自国民への専横を実行している国家である。
世界中に流布しているすべての教育方法は、人間精神を党派的な偏りや人間の好みや概念や知性を意図的に調整するカリキュラムから解放するための世界的な文化革命により打ち壊されなくてはならない。

これは「緑の書」を上っ面だけ読む者が考えるような学問への扉を閉じることでも、人間が学ぶべきことから離れることでもない。それとは反対である。それは、社会があらゆる種類の教育を提供し、人間が自由にどんな学問にでも自発的に向かえるようにしておくことである。
このことは、あらゆる種類の知識のための十分な段階があることを求める。その能力に届かない場合は、それが人間の自由の制限となり、彼には特定の知識を学ぶことが強いられることになる。

敬愛なる指導者: もし君の質問がこのことについて語るものであるならば、私はいますべての国家は公式にあるカリキュラムを作り、そのカリキュラムを学生に学ばせていると言おう。「緑の書」はこういうことに反対するものであり、そこではすべての知識がふんだんに提供され、自分の好きな知識を学ぶ自由が若者に委ねられることを欲している。たとえば、女性は彼女らの本性に相応しい特定のカリキュラムを学びたいと欲する。そのカリキュラムは十分に提供されなくてはならない。学問のための段階が十分に提供されなくはならない。女性は女性としての本性に相応しい教育を受けるために行くことになる。何か特定の学問を学びたいと思う者のためには、その学問が存在することが求められており、彼はそこに向かうことになる。
しかし、現在はわれわれは科目を規定しており、このカリキュラムについて語っている。これが地理、これが歴史、これが応用科学と言った具合である。これらのカリキュラムの中でわれわれは学生に強制しており、これらの公的なカリキュラムを彼らに教え込んでいる。
私は教育には完全な自由が求められていると言いたい。たとえば、ある学生が海洋学を学びたいとする。現在あるカリキュラムにはその学問を見つけることはできない。しかし、それは十分に提供されなくてはならないのである。海に関する学問を教える教育機関に海洋学があるべきなのである。この点の高校や専門の大学からあいるは中学からでさえ学校がありそこを起点として海に関する学問を教える教育機関において海洋学を学ぶに至る。
たとえば、ある者が宇宙学を学びたいと思う。自分の学びたいと思わない事柄を学ぶ代わりに、彼が直接にそこに向かえるようにそれは十分に提供されなくてはならない。
現在、世界は残念なことだが、男性と女性に同じ1つのカリキュラムを作成している。しかし、女性のカリキュラムと男性のカリキュラムがあるべきである。女性には選択が委ねられ、もし彼女が男性のカリキュラムを学びたいのであれば、それは十分に提供され、彼女はそれを学ぶことを禁じられてはない。もし彼女が男性のカリキュラムを学びたくないならば、彼女の前には女性の本性に相応しい女性のカリキュラムがある。彼女は学問ないしは仕事に就くための職業を学ぶ。学問についても、女性としてその本性に相応しい職業に導いてくれる学問ということになる。ありがとう。

話者/小池百合子(日本リビア友好協会長): 私どもの国日本は美しい国である。閣下には日本への訪問を考えておられますか。

質問のための通訳: 指導者閣下、私はアラビア語での質問が閣下のもとに直接に届いたかどうか分かりません。しかし、手短に言うと日本リビア友好協会長の小池百合子女史は閣下に日本への訪問をお考えになっておられるかどうかをお訊ねなられていることを呼びかけていらっしゃると思います。

敬愛なる指導者: 女史に感謝申し上げる。彼女のアラビア語は明瞭であり、女史が会長をされているリビアと日本の両国民の間の友好関係強化のめに彼女が果たしている役割に対して敬意を表する。私には日本訪問に何らの問題もない。いつの日にか自分が皆さんの間にいることになれたら幸いに思う。

話者/福田教授: もし指導者閣下下には日本をご訪問いただけるのであれば、あらためて閣下には明治大学を直接にご訪問いただき、われわれにご講義をいただきたくお願い申し上げます。

敬愛なる指導者: もしアッラーがお望みならば。もちろん、日本を訪問することになれば、私としてはきっとあなたがたの大学を訪問しようと思う。

話者/学生: 私は閣下のお話、特に世界でのアメリカの役割についてお聞きしました。私の質問は次の通りです。多くのアラブ諸国はパレスチナ人とイスラエル人の間の問題を解決できませんでした。また、同様に多くのアラブ諸国と北アフリカの国々には天然の富があり、イスラエル人を凌ぐ資源があります。にも拘らず、石油があり、圧力の手段と可能性が多くありながら彼らはこの問題を解決できなかった。なぜ彼らはパレスチナ問題を解決することができなかったのでしょうか。

敬愛なる指導者: 有難う。もちろん、イスラエル人に関しては―皆さんも知っている通り―アメリカの庇護のもとにある。地中海には第6艦隊の名で呼ばれるアメリカの艦隊がいる。この艦隊にはヘブライ国家との間にこの国を庇護する協定があるのだ。ある外国の艦隊の庇護の下にその存立を依存しいている国家というものを想像して見給え。これは本来的に国家ではない。いわゆる「イスラエル」と呼ばれるものは、国際法の面から見て合法性のない存在である。なぜならば、彼らはパレスチナ人と1つの土地の上に暮らしている。その土地というのはヨルダン川と地中海の間に位置するパレスチナなのである。もちろん、彼らは互いにその土地の上で相争っている。
1948年には大多数はパレスチナ人だった。すなわち、住民の4分の3はパレスチナ人だった。残る4分の1がイスラエル人だった。しかし、この4分の1のイスラエル人が1948年にパレスチナ人をその故郷から追い出すことができた。そして、一方的に「イスラエル」という名前を付けた国家を宣言した。
これは国際法上許されないことである。なぜならば、君がそれについて相争っている国家の樹立を一方的に宣言するようなものだからだ。そんなことは無効である。
ここから、この宣言とこの国家は不承認でなければならなかった。と言うのは、それが一方の側がこの国家を宣言し、他人の土地の上に留まるものだったからだ。400万人のパレスチナ人が追い出されれ、その上にイスラエル国家を樹立したのだ。そして、世界中からイスラエル人を連れて来て、パレスチナ人の場所を占拠した。ここから、国際法上の観点でこの存在は不承認であらねばならなかった。承認は無効である。しかし、最終的にはいわゆる「イスラエル」はアメリカ合衆国に1つの州と同じものなのである。つまり、それはアメリカに守られているのだ。

軍事上の観点からは、もしアラブがいわゆる「イスラエル」と戦ったならば、それはアメリカと対決することを意味する。これは過去のすべての戦争で起きたことだ。そこでは、アメリカはいつもイスラエル人の側に立って干渉した。すべてのアメリカの可能性がイスラエル人の手に委ねられていた。なぜか。
おそらく、アメリカの銀行や金融機関をユダヤ人とイスラエル人が支配しているためだ。加えて、おそらくジャーナリズムにも言えることだ。つまり、アメリカの可能性のすべてがユダヤ人の裁量の下にあるということである。従って、彼らはアメリカ政府に対して自分たちの利益に沿うように常に圧力を掛けている。
彼らはアメリカをコントロールすることを欲しており、現在アメリカはほとんどユダヤ人の支配下にある。
これが一点である。

さて、和平に関しては、イスラエル人はアメリカ人に依存していて、和平を欲してはいない。このような状況の中で、仮にパレスチナ人の利益のためにか、あるいはいわゆる「イスラエル人」の利益のためにかを問う投票がなされた場合、アメリカは日本に対してイスラエル人の側に与して投票することを求めよう。それで、日本はたとえ日本の国民がパレスチナ人とアラブ人に共感を持っていたとしても、アメリカの意向に沿って投票することになろう。
イスラエル人は何よりもまず自分たちがパレスチナ人が戻って来ることのないよう欲している。彼らは現在存在しているパレスチナ人を抹殺してしまいたいと考えている。このイスラエルの政策は明々白々である。すなわち、1948年と1967年とその他のときに出て行ったパレスチナ難民が戻ることを禁じ、現在存在している彼らを抹殺する、というものだ。
解決は私が世界に向けて提出した「白の書」である。それは、パレスチナ難民が追い出された故郷に戻ることと大量破壊兵器のための「ディモーナ」の兵器庫を解体することを条件として民主的な1つの国家を樹立することである。世界は何も彼らについて話していないしそれらの解体を要求していないが、イスラエル人は幾百もの核ミサイルを持っている。それらの検査をすることも許されていない。アメリカ大統領ケネディが「ディモーナ」の核反応炉への検査を望んだとき、彼らはケネディを暗殺した。
だから、「ディモーナ」における核兵器の兵器庫は解体されなくてはならない。日本は原子爆弾によって灰燼にされ、平和を希求してることから、私は日本がアメリカとの関係を使い、現在の同盟国としてアメリカに求めてくれたら願っている。まず最初にイスラエル人のもとにある「ディモーナ」の核反応炉のある大量破壊兵器庫の解体である。
世界に向けて提出した「白い書」はパレスチナ人の帰還と大量破壊兵器の解体を条件として民主的な1つの国家の樹立を呼びかけた。その国家の樹立の暁には、それは多様な宗教を持つレバノンのような国家となろう。おそらく、多様な人種が平和に暮らすことになろう。
この場合、彼らはアラブ諸国とアラブ連盟に受け入れられよう。そこでは、自由な選挙が実施され、大統領にはパレスチナ人がなることもあり得るし、イスラエル人がなることもあり得よう。それは大切なことではない。しかし、必要なことは故郷を追い出されたパレスチナ人がもとのところに戻れることだ。
これが、私が解決策を提出した書物である。これが、「イスラティーン」である。つまり、一部分がパレスチナの名前であり、他の一部分がイスラエルの名前である。「イスラ」がイスラエルという単語から、「ティーン」がパレスチナからである。「イスラティーン」。もし皆さんがこれをお読みなったならば、大いに説得力のあるものである。これが、わが息子よ、この本の中にある解決策である。ありがとう。

話者/福田教授: 指導者閣下、どうも有難うございました。「イスラティーン」に関して、私どもは明治大学でこの本を翻訳し、できる限り日本語で出版したいと考えています。

敬愛なる指導者: すばらしい。皆さんに感謝したい。

話者/福田教授: ここで私どもは敬愛なる指導者である「カダフィ閣下」にご挨拶を送りたいと思います。私どもは明治大学の平和・軍縮研究センターが日本とリビアの間の関係を高めるツールとなりたいと願っています。
そこで、私たちは敬愛なる指導者にお願いあります。私どものセンター内に閣下のお考え、敬愛なる指導者のお考えを研究するための「平和研究のためのカダフィ閣下の椅子」設立のための私たちの努力にご支援を頂ければと存じます。

敬愛なる指導者: あなたとあなたの同僚と学生諸君に大いに感謝します。私はこの大学に私の椅子を設けるというこの提案に感謝します。このことで、あなたがたを支援するつもである。私はこの大学の友人となろう。私をこの大学の教育会議の一員と見なして欲しい。私はいつでも皆さんのご随意のままです。人工衛星を使い、あなたがたとの出会いが繰り返されることを念じています。もし日本を訪問したならば、私の最初の訪問場所はあなたがたの大学、明治大学となろう。皆さん、ありがとう

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